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2009年12月14日
団体で目的地に向かっていると、道の両脇にとてつもなく底の見えない色の水辺がある通りにさしかかった。怖くて怖くて仕方がない。おーこわいこわいと冗談半分のように言い、友達をつつきまわしながら、本当に冗談で済まそうとしたが、そのうち道の両側でなく目の前にも水辺が現れて、そのとき初めて、「(ああこの中を進まなければならないのだな)」と気付いて腹を括る。それでもぞっとする。直ぐに先頭の人が中に入って歩いていく。ピチャピチャとまるで何でもないような軽い音がするから少し安心、と言い聞かせて自分も何事もないふりで中に足を浸ける。それにしてもこれは、中に巨大すぎる得体の知れない魚類などが泳いでいていつ足を掠めてもおかしくないような色の水だ。ほんとうにおそろしいことだ。でも学校なのだから、皆こうしているのだから、こんなことは何もおそろしいことなんかない。どうってことない。ほら、横の友達などのんきにポテト・フライを食べている。全く、何てことない。 コンクリート製の建物に入り、それがもう大分老朽化してきている。コンクリートの階段を列になって上る。列がのろくてのろくて息が詰まりそうだ。その中をスケートボードで得意気に上っていった奴が数秒後に音速で落下してくる。当たり前だ。これがたいそう邪魔臭くえらい迷惑だ。 上り切るとショッピングモールのような風景だ。時間制限があるらしい。それまでに用事を済ませなければならない。螺旋状の構造は下が見えないほどの階層で、暗い中にライトがギラギラする怪しげな店に入りたかった。でも友達が言うので趣味でもないおしゃれな店に入ってしまった。誤算だ。それにしてもいいものが無い。期待はずれだ。それでも何か買わなければ。変なエコ・バッグを買った。 くだらないことでタイムロスしてしまった。次は外の商店街の電灯に掛けてある銀の額縁をプロデュースする仕事だ。皆やりたがらない。「やります。」柄にもなく立候補してみた。しかしうまく行かない。結局こんなものだ。時間切れ。舌打ち。「ちぇっ ちょっと自信あったのに...」結局無難に中に時計を施して掛けたら、横の額縁と被っていてへこむ。やはりこんなものだ。そのあとお座敷に通されて、髪やら肌やらやたらまっ白い人間に愛の告白を受けてから惨殺された。襖の障子と天井まで血が飛び散った。赤いライティングがロマンティックだった。彼はどこもかしこも透き通るほど白いので、返り血を浴びてひどく映えて美しいと思った。そこで私は畳を汚しながら首だけで「お受けします」と言った。白い人間が微笑んで目が覚めた。
団体で目的地に向かっていると、道の両脇にとてつもなく底の見えない色の水辺がある通りにさしかかった。怖くて怖くて仕方がない。おーこわいこわいと冗談半分のように言い、友達をつつきまわしながら、本当に冗談で済まそうとしたが、そのうち道の両側でなく目の前にも水辺が現れて、そのとき初めて、「(ああこの中を進まなければならないのだな)」と気付いて腹を括る。それでもぞっとする。直ぐに先頭の人が中に入って歩いていく。ピチャピチャとまるで何でもないような軽い音がするから少し安心、と言い聞かせて自分も何事もないふりで中に足を浸ける。それにしてもこれは、中に巨大すぎる得体の知れない魚類などが泳いでいていつ足を掠めてもおかしくないような色の水だ。ほんとうにおそろしいことだ。でも学校なのだから、皆こうしているのだから、こんなことは何もおそろしいことなんかない。どうってことない。ほら、横の友達などのんきにポテト・フライを食べている。全く、何てことない。 コンクリート製の建物に入り、それがもう大分老朽化してきている。コンクリートの階段を列になって上る。列がのろくてのろくて息が詰まりそうだ。その中をスケートボードで得意気に上っていった奴が数秒後に音速で落下してくる。当たり前だ。これがたいそう邪魔臭くえらい迷惑だ。 上り切るとショッピングモールのような風景だ。時間制限があるらしい。それまでに用事を済ませなければならない。螺旋状の構造は下が見えないほどの階層で、暗い中にライトがギラギラする怪しげな店に入りたかった。でも友達が言うので趣味でもないおしゃれな店に入ってしまった。誤算だ。それにしてもいいものが無い。期待はずれだ。それでも何か買わなければ。変なエコ・バッグを買った。 くだらないことでタイムロスしてしまった。次は外の商店街の電灯に掛けてある銀の額縁をプロデュースする仕事だ。皆やりたがらない。「やります。」柄にもなく立候補してみた。しかしうまく行かない。結局こんなものだ。時間切れ。舌打ち。「ちぇっ ちょっと自信あったのに...」結局無難に中に時計を施して掛けたら、横の額縁と被っていてへこむ。やはりこんなものだ。そのあとお座敷に通されて、髪やら肌やらやたらまっ白い人間に愛の告白を受けてから惨殺された。襖の障子と天井まで血が飛び散った。赤いライティングがロマンティックだった。彼はどこもかしこも透き通るほど白いので、返り血を浴びてひどく映えて美しいと思った。そこで私は畳を汚しながら首だけで「お受けします」と言った。白い人間が微笑んで目が覚めた。
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